マキロンブログ

雲仙 半水慮さん

2012.7.26  マキロンブログ 


いよいよ雲仙、半水慮さんの登場です。九州はもちろん、日本でも有数の名宿の1つです。そして社長が今最も行きたい宿の1つに揚げていたお宿です。実際に訪れてみると・・・。まさに未知の世界でした。





まず、到着すると豪壮な長屋門に圧倒されます。あいにく改装中でしたが十分、期待感を高めてくれます。

お部屋に通されると・・・ひ、広い。広すぎる。部屋は二層になっていて、一階、二階ともに十分な大きさの部屋が二間あるほかに、手洗いや水屋、檜風呂など様々な設備が整っています。

玄関からのアプローチが遠いくらいに感じる広さで実際には更に広く感じます。まるで一軒の家のようです。


そしてあらためて部屋を眺めると非常にこだわりのある設えになっています。窓のサッシなどにも金属は一切使用されていなくて、カーテンレールでさえ、半割りの竹でカバーするなど非の打ちどころがありません。

庭は枯山水で見事な造りになっています。雲仙普賢岳をイメージした豪快な岩組みがしっとりとした雰囲気のお部屋と好対照です。

雲仙は日本で最初に国立公園に指定された場所。庭の木々も規定に基づいて美しく自然と一体化しています。

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聞くと建築は京都の宮大工が住み込みで3年の歳月をかけ、庭も国立公園の規定を守って維持されているようです。全体では6,000坪もの敷地に僅か12邸の部屋しかありません。嬉しいのは貸切のお風呂があること。大浴場と同じ広さと設備の貸切風呂が何度でも自由に利用できるのです。


お料理は茶道に則った懐石です。料理長は京都、吉兆で修業を積まれた方。途中、ご挨拶をいただきましたが気さくな方でした。ちなみに創業当時は現板長は二番板をされていて、そのときの板長は独立されて今、祇園美在を起こされたとか。


もうすぐ社長のお誕生日なのでお料理もお祝い仕様。お祝いのワインにもお花が添えられていてお洒落れ~。そして何と塩釜の鯛登場です。社長が鏡開きのように小槌で塩を割ると美しい鯛の身が現れました。チリ酢などもご用意いただきましたが、元の味だけで十分美味。こんなお料理が出てくると気分揚がりますよね~。

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敷地内には川や滝、東屋があるので少し散策もできます。その折、特別に貴賓室を案内していただけました。貴賓室は玄関も冠木門となっており、ワンフロアで広いつくりとなっています。調度品も豪華で輪島塗のセット家具などがあります。部屋には温泉が通されていて露天で楽しめます。まさに別荘と呼ぶに相応しいつくりです。ただしお値段もそれなり。温泉宿に類を見ない価格ですので心のご準備を。

結論から言うと非常に高価なお宿ですがその価値は十分あります。建築好きの方ならもちろん、そうでない方でも館内のすべての建築に一部の隙も無いことに感服されるのではないでしょうか。言うなれば皇室所縁の施設や迎賓館だったら、さもありなんというような完成度です。

接客も行き届いており、お部屋係の方は自然な作法が身についており、言葉遣いも粗相がありません。散策していてもお写真撮りましょうか・・・などと声を掛けてくれます。

雲仙は高地にあるため、夏でも25度以下の日が多く、しかも一足早く秋の訪れを感じられるのです。まさに避暑にぴったり。特別な日に訪れる宿としては失敗がないと思います。

雲仙 “半水慮”さんお奨め度

☆☆☆☆☆